佐倉歯科口腔クリニック|むし歯・歯周病|さいたま市大宮区

誤解と間違いがあふれる歯科治療の現実からあなたの歯を守りたい。歯科治療の真実を知ってもらうことが佐倉歯科口腔クリニックの願いです。

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歯無しにならない話

歯はなぜ抜かれてしまうのでしょう

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歯が少ない人ほど歯科医院に行っているという事実

入れ歯を入れている患者さんに話を聞いてみると、残っている歯の数の少ない患者さんほど歯科医院に嫌というほどたくさん通院しています。
その方に歯科医院に行くたびにどんどん口の中が健康になっていったという実感がありますか聞くと全員の方が行けば行くほど金属が増え、結果的に歯が抜かれていき入れ歯になってしまったと答えます。
病気を治しているはずの歯科医院に通院すればするほど歯が無くなっていくというのはおかしな話です。
たとえば外科に何年も通院していて手や足の指がどんどん少なくなっていったら、病気の治療をする能力がないことは分かると思いますが、歯に関しては皆さんあまりおかしいと思わないようです。

歯は病気で抜かれる

患者さんと話をしていますと、今でもかなりの方が年とともに歯は抜かれ、最後は入れ歯になっていくと考えているようです。
しかし、「老衰」とか「よぼよぼだから」とか「年だから」といった理由で抜かれる歯は1本もありません。
歯は年齢に関係なく、けがなど特別な場合を除き全て病気の結果抜かれるのです。
ですから病気の治療をして病気が本当に治ってしまえば抜かれることはありません。

今でも多数の歯が抜かれ年とともに残っている歯が少なくなるという事実、歯がない人ほど歯科医院に行っているという事実、そして歯は病気で抜かれるという事実、これらのことからもほとんどの歯科医院では病気の治療としての歯科医療が行われていないという現状が分かってもらえるのではないでしょうか。

保険診療と自費診療の本当の違いは

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歯科医院のホームページも今ではたくさんあります。
その中で多くの歯科医院が保険診療と自由診療を取り上げ説明していますが、ほとんどが「もの」の説明であり、患者さんに誤解を与えているようです。
例えば金の詰めものはいくら、セラミックのかぶせものはいくら、インプラントは一本いくらといった類の説明がほとんどです。歯科医院でそのような説明を聞いた方もたくさんいると思います。
しかし、保険診療と自由診療の違いは確かに材料の違いもありますが、それは違いの一部でしかありません。

健康保険制度の仕組み

正しく健康保険制度を理解してもらうためには、本当はその制度ができた経緯から説明しなければならいのですが、ここでは経緯は省いて現在の仕組みをできるだけ簡単に説明します。

現在わが国では「国民皆保険」といって、原則として国民は何らかの健康保険に加入することになっています。会社に勤めている方が入っている健康保険組合や政府管掌保険、自営業の方が入っている国民健康保険などが代表的なものです。
毎月健康保険料を納入し、病気やけがの時には保険で治療が受けられるようになっています。
ここで健康保険が火災保険や生命保険と根本的に違うのは患者さんが受け取るのはお金でなく、「医療」という現物を受け取ることになっていることです。これを「現物給付」といいます。
医師や歯科医師は組合や市町村などに代わって「医療」を給付していることになります。 「医療」いう現物を給付するためにはその内容と料金を決めなければなりません。 これを決めているのは厚生労働大臣です。医師や歯科医師が勝手に決めているわけではありません。

このように決められた料金表の医療行為の内容が保険の治療として認められています。
このように健康保険制度に保険診療の枠が決められており、枠の中に入らない手術や技術、薬、材料などもたくさんあり、非常に制限のある診療になっています。
簡単に言えば、この枠の外にある診療が保険外診療、いわゆる自由診療と呼ばれている医療行為になるわけです。

医療と歯科医療

現在の日本においても法的には医師の資格があれば(歯科医師ではありません)抜歯や口腔内の手術だけでなく、むし歯の治療も歯周病の治療も、歯の根の治療も口の中の医療行為は全てできることになっています。

このことは患者さんだけでは無く医師も歯科医師も知らない人が多いようです。
それでは歯科医師しかできない行為は何かといいますと、

  1. 歯冠修復処置(つめたり、かぶせたりすること)
  2. 欠損補綴(入れ歯を入れたり、ブリッジをいれること、インプラントも入ると思います。)
  3. 歯列矯正(歯並びをきれいにすること)この3つだけです。

法的にこの3つは歯科医療ではあるけれど、医療ではないということになります。
自由診療を考える時も、一般的にはこの非医療の部分しか考えられていないようですし、この非医療の部分の自由診療というのは患者さんも理解はできるようです。

しかし、保険制度の仕組みのところでも説明したように、医療の部分にも保険の枠に入らない治療行為は多数あります。

治療費だけで良心的な歯科医師は分からない

今まで述べてきたことから分かると思いますが、治療費だけでその歯科医師が悪徳歯科医師か良心的な歯科医師かはまったく分かりません。
例えばある歯科医院では治療費が5万円と言われ、別の歯科医院では5千円と言われたとすると、多くの患者さんが5千円の歯科医院を良心的な歯科医院と考えてしまう傾向があります。

でも5千円の歯科医院が保険の枠にとらわれ、また診療レベルの低い治療を行なっていて、5万円の歯科医院は枠にとらわれず、医学的に最善を尽くして十分時間をとり治療したとすると、治療費だけで歯科医師の善し悪しは分からないことになりませんか。

また、逆に5千円でも保険の枠に入らない行為を赤字覚悟ででしてくれる赤ひげのような歯科医師もいるかもしれませんし、5万円でも滅茶苦茶な治療をしている歯科医師もいます。
つまり治療費だけで歯科医師の善し悪しはわかりませんし、治療内容のレベルも患者さんには分からないのです。

歯科医院の選び方

歯科医院の選び方

日本中で歯科医院の数は65000以上あります。
コンビニ数が40000くらいですから、いかに歯科医院が多いかが分かると思います。
あまり多すぎてどの歯科医院に行ったらいいのか患者さんが迷ってしまうのではないかと思うほど増えました。
みなさん何らかの理由でそこの歯科医院は良い歯科医院だと考えて選んでいると思いますが、その理由にはおかしな点がいろいろあるようです。

歯科医院を選ぶ理由

多くの患者さんが歯科医院を選ぶ理由として、

  • 近い
  • 優しい
  • 周りの評判がいい
  • 丁寧に説明してくれる
  • 先生が多い
  • 都心でやっている、大きなビルでやっている
  • 清潔、きれい
  • 安い、早い

などの理由を挙げているようです。
早い安いうまいではまるで牛丼やみたいですね。

一般的に医者を選ぶ場合に最も重視する基準は医療の質ではないでしょうか。
つまり医療の質は通院の利便性や、やさしさに優先すると思うのですが、歯科医院についてはどうも違うようです。

いや、私は医療の質で歯科医院を選んでいると言う患者さんもいるかもしれません。
確かにつめたものがすぐ取れてしまったり、通院していても症状が改善しなければおかしいと思うかもしれませんが、口腔内の病気には症状がすぐには改善しないものもありますし、すぐと取れてしまうよう処置は論外です。

ほとんどの患者さんが丁寧に説明してくれたり、大きなビルの中で何人も歯科医師がいたり、患者さんがたくさんいると良い治療をしているのではないか、と信じているようなところがあると思います。

歯科医院の処置には医療と非医療の部分があると自費の説明のところで述べましたが、一番大切な医療の部分の能力は長期に渡ってその診療所に検診と定期処置を続けている患者さんでなければ分からないでしょう。

病気を治して長期間(10年20年30年と)自分の歯を残している診療所は、医療を行う能力があると考えられるからです。

専門医を考える

専門医は歯科医療ができない

私は専門医の先生に診てもらっているから問題ないという人がいるかもしれません。
確かに歯科大学や歯学部の付属病院は診療内容別に専門の診療科に分かれており、それぞれの診療科が協力して治療をしていますが、これは大学という教育と研究と臨床を行う特別な病院であるからです。大学病院にも問題点はあるのですが、ここでは普通の開業歯科医院を考えてみたいと思います。

矯正専門の歯科医院もたくさんあります。
矯正専門の歯科医師は歯を動かすことは得意かもしれませんが、歯列矯正の目的のほとんどは美容であり、歯列矯正しかできない歯科医師は美容外科の医者と同じです。

また当院は口腔外科専門医ですとホームページで言っておきながら、診療内容に矯正や歯周病やホワイトニングの話が出ているという歯科医院もめずらしくありません。

口腔外科専門医ですという歯科医師の多くは大学病院の口腔外科に長くいた人が多く、彼らに本当のむし歯や歯周病の治療はできないと考えたほうがいいと思います。

また、歯周病専門だという先生とも話したことがありますが、むし歯の治療や入れ歯は入れないのですかと聞いたところ、それらの治療もやるそうですし、アメリカの歯周病専門医などは治療のかなりの部分がインプラント関連だそうです。

他にも補綴学会認定医や歯科麻酔学会認定医、インプラント学会認定医などがありますが、どの認定医も一般の開業医ではそれだけで全ての病気の治療はできないことが分かると思います。

歯科は一科であり、口腔科であると定義すると一つの診療科目だけでなく、全ての能力が必要となります。
その能力は一つひとつの能力の足し算ではなく、掛け算でしか表すことはできません。一つでも零点があれば総合力ではゼロになってしまうのです。

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